相続が発生した後、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、その合意内容を書面にまとめたものが遺産分割協議書です。この書面がなければ、不動産の名義変更や預金の解約手続きを進めることができません。

遺産分割協議書が必要な場面

遺産分割協議書は、不動産の相続登記、銀行口座の解約・名義変更、自動車の名義変更などの手続きで必要となります。遺言書がある場合でも、遺言の内容と異なる分割を相続人全員が合意した場合は、協議書を作成することができます。

記載すべき内容

協議書には、被相続人の氏名・死亡日・本籍地、相続人全員の氏名・住所・押印(実印)、各財産の具体的な内容(不動産の場合は登記簿上の表示、預金の場合は金融機関名・口座番号)、各相続人が取得する財産の内容を明記します。曖昧な表現は後のトラブルの原因になります。

よくある失敗例

「全財産を長男が相続する」という一文だけでは、不動産の登記手続きに使えないことがあります。また、相続人の一人が署名・押印を拒否した場合、協議書は成立しません。相続人間で意見が対立している場合は、家庭裁判所での遺産分割調停を検討する必要があります。

弁護士に依頼するメリット

弁護士が関与することで、財産の漏れや記載の不備を防ぐことができます。特に、不動産が複数ある場合や、相続人が多い場合、海外在住の相続人がいる場合は、専門家のサポートが有効です。当事務所では、協議書の作成から各機関への手続きまで、一括して対応しています。

相続放棄との違い

相続放棄は、家庭裁判所に申述する手続きで、相続開始を知った日から3か月以内に行う必要があります。遺産分割協議書とは別の手続きです。「借金を引き継ぎたくない」という場合は、相続放棄を検討する必要があります。どちらが適切かは、財産の内容と状況によって異なります。

遺産分割協議書は、一度作成すると修正が難しい書面です。作成前に弁護士に確認することで、後のトラブルを防ぐことができます。初回相談は60分無料です。